コーダ

聞こえない親の家庭の聞こえる子供のことを「コーダ」というそうです。この本はコーダを取り巻く環境や直面している問題などについて、当事者にインタビューをした結果をまとめています。作者もコーダとしてこども時代を送ったひとです。 CODA = Children Of Deaf Adults

 コーダは日本に2万人程度いるようです。コーダは物心ついてから自然にきこえない親と外部との通訳を始めるような環境に置かれています。その意味ではヤングケアラーであるとも言えます。けなげに通訳するのですが、銀行や役所などで子供には理解できない内容の通訳をするなど、心理的な負担も大きいようです。一番の問題は、相談する相手がいないこと。一人で抱えてしまうことが多いようです。

 親としては、できないことをやむを得ず子供に頼ってしまうが、難聴者であるので子育てに不安を感じ、聞こえないことに引け目も感じてしまうとのこと。

 子供の反抗期を境に親子関係がぎくしゃくすることで、コミュニケーションがとれなくなることも多いようです。

 親子関係を良好に保つ条件は

  • 親が子供に前向きな姿勢を見せる。→ きこえないことを恥ずかしがらない。否定的にならない。「聞こえなくてごめんね。」は子供が深く傷つく。誰のせいでもないことで謝らないこと。
  • 親子で、きこえないということについて対話を重ねる。→ 相互理解を深める。
  • 周囲の人が理解してくれる。→ 近所の人たちが手話サークルを作って例もある。
  • 親が褒められる場面を見ると、子供として誇りを持つことができる。

コーダの負担を減らすには

  • 手話のできる人を増やす。通訳の回数を減らせるようにする。
  • 過度な期待をかけない。→ 頑張りすぎてしまう。
  • 同情したり、必要以上に励まさない。→ 声のかけ方には気を付ける。
  • 相談できる環境を作る。→ 「J-CODA」:コーダの集う団体があり、約60名のコーダが参加している。

著者の考えとしては、きこえない親を持ったからこそ経験できることがあるという前向きな考えで楽に生きていってほしい。ということです。